遺産相続手続きについて

1. 遺産相続手続きの概要

遺産相続手続きとは、被相続人（亡くなった方）の財産を相続人が引き継ぐために必要な手続きのことを指します。相続手続きには、法律に基づいた一連の流れがあり、適切に進めることが求められます。

2. 相続手続きの流れ

① 相続人の確定

戸籍謄本などを取得し、法定相続人を確定します。相続人の範囲は民法で定められています。

② 相続財産の調査

被相続人の財産（不動産、預貯金、株式、負債など）を調査し、財産目録を作成します。

③ 遺言書の有無を確認

公正証書遺言や自筆証書遺言があるかを確認します。遺言書がある場合は、その内容に従って手続きを進めます。

④ 相続放棄・限定承認の判断

相続財産に負債が多い場合、相続放棄や限定承認を検討します。これらは原則として、相続開始を知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申請する必要があります。

⑤ 遺産分割協議

相続人間で遺産の分割方法を協議し、合意内容を「遺産分割協議書」として作成します。

⑥ 各種名義変更・解約手続き

不動産の名義変更、銀行口座の解約・名義変更、証券会社の手続きなどを行います。

⑦ 相続税の申告・納付

相続財産の総額が基礎控除額を超える場合、相続税の申告・納付が必要となります。申告期限は相続開始から10か月以内です。

3. まとめ

遺産相続手続きは、多くの書類の収集や法律的な判断が必要となるため、専門家に相談しながら進めることをおすすめします。特に、相続人間でのトラブルを避けるためにも、早めの対応が大切です。